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アストラヴェール国教
星教会
設定資料

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■ 星教会の役割

星教会は、国家の根幹を支える国教として広く信仰されている。
人口の大多数がその信徒とされ、冠婚葬祭などの節目には聖職者を招くことが習わしとなっている。
星教会の教えと儀礼は、人々の生活にごく自然に根付いた存在となっている。

信仰の深さは人によって異なり、日々の祈りを欠かさぬ者もいれば、慣習として形だけを守るにとどまる者もいる。
ただし、国家の騎士や軍の一部など、特定の立場にある者においては特に宗教色が強く、信仰心が重んじられている。

■ 星教会の教義

星教会は、星々の秩序を神聖なものとし、人の歩みをその調和の中に位置づける。
信徒は次の教えを心に刻み、日々の行いに反映することを求められる。

一、星の秩序を尊ぶこと

星々は天にあって揺るがぬ秩序を示す。
星々は人知を超えた偉大なる存在である。
信徒はそのことばに耳を傾け、その導きに従い、正しき道を歩まねばならない。

二、祈りを欠かさぬこと

朝に昇る星を仰ぎ、夜に瞬く星を見上げよ。
感謝と願いを絶やさず捧げること、これこそが信徒の務めである。

三、善行を積むこと

人の行いは天秤にかけられ、善は星に届き、罪は闇に沈む。
信徒は星に恥じぬ歩みをなし、共同体と隣人を助けねばならない。

四、星訓に従うこと

人はそれぞれ、生まれに応じた守護星座を与えられる。

星座が司る星訓はすべてを尊び守るべきものであるが、ことに自らの守護星座の教えは、深く心に留めねばならない。

五、星に還ることを恐れぬこと

人の魂は最後に星々のもとへ帰り、永き光に連なる。
秩序と共同体を守るために命を捧げること、これこそが星々への奉献である。
星に還るその道は誇り高き証として永遠に輝き続ける。
戦場に倒れし者の魂は新たな星となり、夜空に加わりて後に残る者を導くと伝えられている。

■ 位階と役職

★の印が付された役職は、エーレの中でごく限られた存在であり、一般の参加者がキャラクター設定に付与する事はできない。

大司星
星教会の最高指導者であり、「星の啓示を預かる者」と称される存在。
教会全体を統べる権威を有し、帝都ルクスヴィアに常駐する。

星の聖女
慰問や儀礼の統率など、対外的な務めを多く担う高位聖職者。
星読みの最高位に位置し、信徒からは大司星と並び深い尊崇を集める。
原則として帝都ルクスヴィアに常駐する。

星導司教

大司星に仕える顧問にして、教会の上位職。
教会の方針決定に関与し、各地の信仰活動を監督・調整する役割を担う。
帝都を拠点としつつ、必要に応じて地方に巡行し、儀礼の統率や信仰の統一を図る。

▶︎ 星導司祭

各地の教会や聖堂に派遣され、現地信仰の拠点を統べる聖職者。
祈祷・説教・儀式の執行などを担い、民衆にとって最も身近に接する存在である。

▶︎ 星読み

儀式を司る巫女に相当する存在。
星々から神託を受けるとされ、典礼の補助を行うほか、占いや予兆の解釈を担う。
また、信徒にとっては日常的に接する相談役としての役割も果たす。
各地の星導司祭のもとに属し、その活動を支える立場にある。

■ 聖職者の担当地域

各町の信仰活動は、原則として星導司祭がその長を務め、祭礼・祈祷・説教を取り仕切る。
星導司祭のもとには星読みが配され、儀式や典礼を担い、また信徒の身近な相談役として人々の暮らしに寄り添っている。一方、高位聖職者は限られた人数しか存在しないため、基本的に地方には配されない。
彼らのほとんどは帝都ルクスヴィアを中心に活動し、教会全体を導く中枢的な役割を担っている。

ただし、星導司教においては、帝都を離れて特定の地域に滞在したり、各地を巡回することもある。

聖職者の祭服

星教会の聖職者に着用が義務づけられる祭服には、形状に厳格な統一規定はないが、黒や白を基調とした衣服が最も一般的である。ただし、聖職者としてあまりにも相応しくない服装(色彩が鮮やかすぎるもの、露出が極端に多いもの)は避けるべきである。

■地方分派について

アストラヴェール内で星教会の地方ごとの分派が存在してもよいが、いずれも星教会本家の方針に従う事が大前提とされる。地方分派の最高位は星導司祭と定められ、それ以上の位階は本家と同一の権限構造を維持することが認可の条件となっている。

▶公式分派【ルーネウッド満月教会】

ルーネウッドに根ざす地方分派であり、星教会が正統なものとして認めている。
星導司祭にあたる聖職者は月光司祭と呼ばれ、星読みは月読みと称されているが、その基本的な職務は星教会における星導司祭や
星読みと同一である。星教会の方針に従うことを前提としつつ、満月教会独自の戒律が追加されており、信徒はそれを併せて守らねばならない。

 

■異端分派について

公式が用意している異端分派である夜辰教団においては、教義・儀礼から位階に至るまですべてが正統から逸脱している。そのため星教会がこれを認めることは決してなく、最大の異端勢力のひとつとして断固排斥の対象とされている。

地方分派の創作は本家に従属するかぎり認められるが、サロン・ドゥ・エレガンティークのガイドラインQ&A(組織について)に記載の通り、公式組織に敵対する組織や、新しい宗教の設立そのものが禁止されているため、夜辰教団に準じるような組織を新たに設けることはできない事を注意していただきたい。
異端設定を持つキャラクターを作成したい場合は、宗教要素を含めない形で設定を構築するか、独自の新勢力を立ち上げるなどはせず、夜辰教団に所属すること。

 

■巡礼者

星教会における巡礼者とは、聖地や教会を訪ね歩き、星々への信仰を深める旅に身を投じた信徒を指す。
彼らは一時的に家庭や職務を離れ、「星の導きに従う者」として祈りと修行の旅路を歩んでいる。

これは教会が定める公式の位階や役職ではなく、あくまで信徒の中で信仰に強い関心を持つ者が、自発的に行う宗教的実践であり、その在り方は様々である。

■ エーレにおける「天使と悪魔」

天使と悪魔は、主に星教会において宗教的な象徴として語られる存在である。
彼らは人種として実在するものではなく、あくまで宗教的概念としての存在である。

▶︎天使

天使は、星の声を人々に伝え、人々の善行を星へと届ける役割を担うとされる。
また民間信仰においては、枕元に降り立ち助言を与える、あるいは大事な勝負の際に「天使がついている」と言われるなど、身近な守護の象徴として語られることも多い。さらに日常の比喩表現では、赤子の安らかな寝顔を「天使のような寝顔」と呼ぶように、清らかさと無垢の象徴として人々の間で根付いている。

▶︎悪魔

悪魔は破壊の星アヴァルタルに属する使い魔とされ、人々に破壊や混乱をもたらす思想を囁く存在とされる。
災厄や背信の原因を説明する象徴としても用いられ、誰かが道を誤った際には「悪魔に魅入られている」と言われることがある。また日常的な言い回しとして、「悪魔に取りつかれたようだ」と表現したり、過ちや衝動を「悪魔にそそのかされた」と言い表すこともある。アヴァルタルを唯一神として信奉する分派である夜辰教団は、現実世界における「悪魔崇拝」という概念を思い浮かべると理解しやすいだろう。
ゆえに、夜辰教団は星教会にとって最大の異端勢力と見なされている。

■守護星座の概念

エーレには数多くの星座が存在するが、その中でもとりわけ重んじられるのが「守護星座」である。

人は生まれの日に応じて守護星座を与えられるとされ、その星座はその者の性格や運命を映すものと考えられてきた。
各星座には「星訓」と呼ばれる戒めがあり、信徒はそれを人生の指針として護るべきものとされる。

星訓には古来より多くの逸話や伝承が込められており、説教や祈祷の題材として用いられる。
また、祭礼や典礼といった宗教的儀式のみならず、人々の娯楽や日常の会話にも広く浸透し、
「今日はこの星座を持つ者が幸運に恵まれる日である」などと語られ、身近な楽しみとして受け入れられている。

その親しみやすさゆえに、守護星座の概念は宗教的背景を離れて独自に広まり、占いや娯楽の形で世界中で定着している。

なお、エーレの夜空に描かれる星座は、「守護星座」をはじめ地球に見られる形と類似するものも存在するが、構成する星々や伝承は独自のものである。

▶︎十二守護星座

山羊座

星訓:忍耐と勤勉

山羊は険しい山道を一歩ずつ登る。困難に挑み、地道な努力を積み重ねる者に星は道を開く。

 

水瓶座

星訓:恵みの分かち合い

瓶の水は尽きることなく流れ、人々を潤す。己の知恵と恵みを惜しみなく分かつ者に祝福は注がれる。

 

魚座

星訓:流転と不変
二匹の魚は巡り巡り、環のごとく泳ぐ。絶えぬ流れの中で己を見失わぬ者に、星は正しい流れを示す。

 

牡羊座

星訓:勇気と始まり

羊は群れと共に歩むが、ときに仲間を導いて進む。恐れずに踏み出す者に、新たな始まりは与えられる。

 

牡牛座

星訓:誠実と守護

大地を耕す牛は、家族と仲間を支え続ける。真心を尽くす者に、揺るがぬ大地の力が与えられる。

 

双子座

星訓:絆と調和

双子の星は二つで一つ、心を合わせて輝く。兄弟姉妹や友と絆を結ぶ者に、調和の光が宿る。

 

蟹座

星訓:慈悲と庇護

蟹の甲羅は守りの証、弱き者をかばう器。慈しみをもって庇護する者に、星は安らぎを授ける。

 

獅子座

星訓:誇りと責務

獅子の咆哮は力と正義の証。力ある者が責務を果たすとき、その誇りは永遠に輝く。

 

乙女座

星訓:純潔と真心

乙女は清らかな心を象徴する。偽りなく真心を保つ者に、星は清き道を照らす。

 

天秤座

星訓:罪と善行の均衡

天秤は罪と善行を量る。罪に傾き切った者は、煮えたぎる釜へ落ち、善行に傾き切った者は、ゆるやかに黄金の寝台へと降りる。

 

蠍座

星訓:責任と報い

蠍の毒は破壊をもたらす。行いに責任を持つ者は守られ、害を与える者は必ず報いを受ける。

 

射手座

星訓:真理の探求

矢は遠くへ放たれ、常に真実を求め続ける。学びを止めぬ者に、星は永き知恵を与える。

※誕生月と対応する星座は、地球で知られる十二星座と配置も含めて同一である。

これはあくまでコンテンツ上の親しみやすさを目的とした設定であり、「地球から輸入された」といった解釈を想定したものではない。

■冠婚葬祭における星教会の役割

星教会は、人々の人生の節目を司る存在として、冠婚葬祭の儀礼に深く関わっている。
これらの儀式は社会的慣習として、信仰の有無を問わず国民に広く浸透している。

▶︎冠(誕生・成人)

新生児の誕生に際しては、星導司祭による「守護星座の祝祷」が行われる。

子が授かった守護星座に基づき、星の導きを願う言葉が唱えられ、星読みが占いを添える場合もある。

 

各種族によって異なる成人の節目に達した者は共同体に迎え入れられたことを祝われる。
成人の儀では、星導司祭や星読みによる簡潔な儀式を通じて、新たな人生への誓いを立てることが慣わしである。

▶︎婚(結婚)

結婚の儀は「誓星(せいせい)の典礼」と呼ばれ、星々を見上げて誓いを立てることを中心に行われる。

二人はそれぞれの守護星座を象徴する印のもとに立ち、聖職者の前で永遠の誓いを交わす。

星読みが星座の結びつきを解釈し、未来への祝福を告げることも多い。

儀式の終わりには「星火(せいか)」と呼ばれる灯火を交わし合う習慣があり、これは「二人の道がひとつに結ばれる」象徴とされている。昼に披露宴や祝宴を開き、夜に改めて誓星の典礼を執り行う二部形式である事が多い。

また、結婚の際に指輪を交換し、既婚の証として左手薬指に指輪をはめるという風習はエーレ全土にあるが、星教会の敬虔な信徒の家庭では互いの守護星座を刻んだ指輪を交換する習慣がある。

▶︎ 葬(葬儀)

葬儀は「帰星(きせい)の典礼」と呼ばれ、人の魂が星々のある天界へと昇ると信じられている。

遺体は棺に納められ、故人の思い出の品や美しい花で飾られる。参列者はその前で祈りと別れを告げ、故人が星々のもとへ導かれるよう願う。

最後には火葬が行われ、立ち昇る煙が「星に還る魂の道しるべ」とされ、天へと届けられると信じられている。

また、儀式の終わりには故人に捧げられた星火(せいか)を消す習慣があり、これは「この世での光は閉じ、天の星となる」ことを意味している。

星導司祭や星読みは守護星座に基づいた送別の言葉を告げ、遺族や共同体に慰めと教訓を与える。

▶︎ 祭(年中行事や祈祷)

​​​星教会では、季節や共同体の営みに合わせて様々な祈祷や祭礼が行われる。 豊穣祈願、航海安全、無病息災など、その内容は地域によって必ずしも同一とは限らず、土地の風習や生活に深く根ざしている。こうした祭礼は、共同体の代表や家長があらかじめ申し込みを行うことで、聖職者を招いて執り行われる。 戦時には特別に、兵士や騎士の無事を願う祭礼が設けられる。 出征前の兵士は騎士に随行して祭礼に臨み、祈祷を受けることで「星の加護」を授かったとされ、士気を大いに高めることとなる。とりわけ高位聖職者である「星の聖女」が臨席する場合、その典礼は軍勢に格別の影響をもたらすとされる。 聖女の祈祷を受けた部隊は士気と守護が強化され、戦役や反乱鎮圧においても無事の帰還が多く報告されており、兵士や信徒からは「聖女の加護」と語り伝えられている。 帝都ルクスヴィアでの大規模な祭では、大司星や星の聖女が臨席し、帝都に集う多くの人々によって盛大に祝われる。

■祈りの姿勢

簡易的な祈り

動作:胸の前で星を描くように手を動かして「星を切り」、そのまま心臓に手をあてる。

意味:星々への敬意と、自らの命(心臓)を重ねて示す。

場面:日常の短い祈りや、感謝・別れの挨拶など簡潔な場面。

特徴:立ったまま行える、略式で親しみやすい祈りの姿。

 

儀式的な祈り

動作:胸の前で星を切り、心臓に手をあてたのち、膝をついて深く頭を垂れる。

意味:星への絶対的な敬意と、自らの身を捧げる姿勢を示す。

場面:重要な場面、深い感情を添えるとき、礼拝や葬儀、公式な儀式など、厳粛な祈りが求められるとき。

特徴:身体全体で敬さを表す、正式かつ荘重な祈りの姿。

※星を切る: 十字を切った後、自分から見て右から斜め下に線を切り、その後自分から見て左から斜め下に線を切る動作。星教会のシンボルである星の形を表す。

騎士について

星教騎士
星教騎士団に所属する騎士たち。
白騎士隊と黒騎士隊の二つに大別されるが、いずれも星教会に仕える者として対等の地位と威厳を与えられている。

▶︎ 白騎士隊

白騎士隊は、星教騎士団の中核を成す部隊であり、由緒正しい家系や貴族階級の出自を持つ者が多く在籍している。
者はまず「白騎士見習い」として配属され、礼儀作法・馬術・剣技・典礼の補助などを通じて、騎士としての素養を鍛え上げられる。彼らは主に都市や町の防衛、治安維持、そして儀礼や式典の護衛を担い、教会と帝国の秩序と威信を可視化する存在とされている。

▶︎ 星統騎士

白騎士隊の中で、功績や奉仕を積み重ね、または武勲や特筆すべき働きを立てた者に授けられる称号。
叙任には、功績の評価に加え、厳格な試験と教会による審査が課される。そのため多くは長年の経験を積んだ者が叙任されるが、優れた資質を示した者であれば若くして星統騎士となる道も開かれている。
星統騎士は、白騎士隊の中でも特に権威を帯び、秩序と伝統の象徴として人々の尊敬を集める。皇帝や大司星の直衛を務めることもあり、教会の威信を体現する存在とされる。

▶︎ 黒騎士隊

黒騎士隊は、帝国と教会が共同で設けた志願兵制度を母体とする部隊である。

志願制ゆえに多様な出自の者が集まり、ときに粗暴さを持ち込むこともある。
しかし隊全体には苛烈な教育と規律訓練が課せられ、その過程で振る舞いや気質は徹底的に矯正され、品格ある騎士へと鍛え上げられる。礼節を欠いた行動や規律違反は決して許されず、厳格な指導を受けることとなる。

こうした試練を経てなお立ち残った者だけが、白騎士と対等たる教会の剣として認められる。

黒騎士隊は、地方の反乱や夜辰教団の残党勢力など、秩序を乱す存在の鎮圧を主な任務としており、危険と苛烈さを伴う最前線に立つ部隊として知られている。

▶︎ 真星騎士

真星騎士は、黒騎士隊の中で顕著な成果を挙げた者に授けられる称号である。

その役割は苛烈であり、秩序を乱す者や夜辰教団に対して断固たる措置を執行する最前線の存在とされる。
人々からは畏怖と敬意をもって語られ、黒騎士隊の中で最も栄誉ある到達点として位置づけられている。

■ 騎士の配属について

各町には騎士詰所が設置され、地域の治安を維持する為に白騎士や黒騎士が常駐している。しかし、規模の小さな村や町においては必ずしもその限りではない。

とくに真星騎士や星統騎士は、各町に必ず常駐している存在ではなく、皇帝や高位聖職者の集う帝都には多く配される一方で、特別な理由のある地域への派遣や、周辺一帯の複数の町を管轄する形で任務にあたることが多い。
そのため、ひとつの町に多数の真星騎士や星統騎士が集まることは稀である。

騎士の制服

星教騎士に着用が求められる制服については、形状に厳格な規定は存在しない。
ただし、白騎士は白や銀を基調とし、黒騎士は黒を基調とする意匠が多く用いられる。

主要な星

※星空は世界共通であるが、その星にこめられている願いや逸話は国によって異なる事がある。

● 月

自ら発光する、明るい星。
星々の母とされ、調和の根幹を象徴する。

誕生や安寧と深く結び付けられ、信仰上重要視されている星の一つ。
ルーネウッド地方ではベブラが視認できず、満ち欠けが存在しないため「満月教会」が生まれる基盤となった。

● 太陽

自ら発光する、最も明るい星。
星々の父とされ、生命の根幹を象徴する。
農耕や生活と深く結び付けられ、信仰上重要視されている星の一つ。

● ベブラ

漆黒で光を一切反射しない星。
月や他の星々を覆い隠し、満ち欠けや変化をもたらすとされる。
秘密と暗闇を象徴し、陰に生きる者や非合法の生業を営む者の間で重視される傾向がある。

● シリウス

青く鋭い輝きを放つ星。
知識と理性を象徴し、教育や学問と結び付けられている。
アストラヴェールにおいては、入学や卒業の時期をシリウスの昇降や位置の変化を基準に合わせる習慣が広く見られる。

● ポラス

淡い黄色の星であり、真北に近い位置に留まる。
方角と旅の象徴とされ、旅人や船乗りにとって重んじられる。
この星を中心として構成される星座は「空の羅針盤」と呼ばれ、古来より道を示すものと考えられている。

●スフィカ

白く澄んだ輝きを放つ星。
愛情と絆を象徴し、とりわけ恋愛や結婚にまつわる祈りと結び付けられている。
恋の願いを託す風習があり、星教会においても結婚の典礼や誓いの場でしばしば言及される。

乙女座を構成する星の一つ。

● アヴァルタル

赫く輝く星。破壊とそれに伴う秩序の一新を象徴する、変革の星である。

夜辰の使い魔(悪魔)が住んでいるとされている。
物事の終わりを告げる星とされるが、星教会においては「すべての始まりには終わりがあり、終わりがあるからこそ再生がある」という輪廻的な調和の一部として受け入れられているが、アヴァルタルを唯一絶対とする夜辰教団の教義は正統から逸脱した異端の存在とされている。

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